2013年03月23日

コルトパイソンのグリップを作ろう

久々の投稿すぎてIDもパスも忘れていたが、なんとかログインできた。 タナカのモデルガンのパイソンを買ったのでグリップも欲しいが今、タナカパイソンに合う出来の良い木製グリップは売ってない。 クレインファクトリーつうのも(名前合ってたかな?) 15000円くらいするし、よくよく見るとあんまり納得いかない感じなのでこれもだめだ。 かと言って実物グリップだと3~4万はする。 実物でも時期によって出来はピンキリだ。 手元にあった70年代のGUN誌のジャックのパイソンのグリップは素晴らしい。

 コルトパイソンのグリップを作ろう


 しかし、90年代のGUN誌に載っていたのはこれ


 コルトパイソンのグリップを作ろう


 グリップ上部のラインも波打ってグリップ外径まで変わってしまった。 妙に上細りな頼りないデザインだ。 作りも大雑把そうだ。 タナカ純正のプラグリはこんな感じだ。 こんな物に3~4万もとてもかけられない。 


 先日オークションでなかなか出来の良さげなグリップが出品されてたがなんと10万超え! もう全く無理な話だ。 



  それにタナカパイソンのフレームはちと大きいみたいだ。 実物木製グリップは持ってないがリーズナブルな3000円で買ったパックマイヤーを合せてみると・・・


 コルトパイソンのグリップを作ろう

  コルトパイソンのグリップを作ろう


 ガビ~ン(こういう表現って4~50代だよね) でかい・・  グリップフレームがグリップを凌駕してるのだ。 これを付けるとなるとフレームを結構削らなければならないだろう。 


  となるとやはり自作しかない。 本当は作りたくない。 面倒だから。 パイソンのグリップは特に面倒だ。 大きく2つある。 一つはチェッカーを浮き彫りにしなければならない事、 もう一つは肩合せが大変な事。  背面のフレーム段差の事だ。 

 S&Wなら見事な90度の段差で合わせやすいがパイソンのはカーブがかかってなんとも面倒なもんだ。 特に機械加工で量産するには大変だろう。 パイソン用の木製グリップが少ないのもこれが一因かもしれない。 そういや昔、コンバットマガジンで見たパイソングリップは・・・・

 コルトパイソンのグリップを作ろう

 フレーム肩部を一部包み込むなんとも変わった形で、逆にそこが「凄く手間がかかっていてカッコいい!」なんて思ってたが、 自作してみると「肩部をピッタリ合わせないで済む方法」だと気付き、そう言う事かなんて思っちゃうのであった。 でもそこがまたカッコいいんだけど。 イーグルのインドローズ製のグリップだと思う。 いずれこの形も作ってみたい。 早くタナカには8インチパイソンを出してほしいものだ。 


  まず材料を買う。 今はネットで簡単に買う事が出来る。 価格が安く仕上がりも良い「パーローズ」 。色々作ってきたが値段と仕上がりのコストパフォーマンス(使い慣れない言葉だなあ) は最高だ。 2cm厚の物を買った。

 大まかに外径をジグソーで切ったがこれだけで腕が痺れてしまった。 幸運にもフライス盤があるので内面の削りはそれでやる。 削りかすが山ほど出て、これを彫刻刀で掘ると思ったら絶対やりたくないと自信を持って言える。 

 コルトパイソンのグリップを作ろう

 内面こんな感じ。 性格的に大雑把なのでじっくり計測する訳では無くある程度目安で少しずつ削る。 が削り過ぎて一個をダメにした。 そういう時は「うわ~~~」と叫ぶ! また外径切り出しからだ。 もうほんと面倒・・・・・


 内面合わせ(これが一番難関)が終わり、外観を削り出すのだがここでも楽をしようとフライス盤で削っていたらパキっとグリップの一部が欠けた。 前回よりも更に「うわああああああ」と絶叫しなんとかストレスを分散させる。 2個目の失敗だ。 もう嫌だ、もう嫌だ!と逃げたくなる。 もう本当に面倒クサイ! 面倒という言葉が口癖になった。 

 それでもなんとかこうにか完成した。 

 コルトパイソンのグリップを作ろう

 まだメダリオンも入ってないけど。

 コルトパイソンのグリップを作ろう

 チェッカーはデンバートで手掘り。 ほんとに、ホントに、本当にめんどくさい!!!!!

コルトパイソンのグリップを作ろう

 そして例の肩合せ。 もう面倒くさいの3乗。 

 コルトパイソンのグリップを作ろう

 今まで仕上げはじっくりと磨くものだと思っていたが、今ではもう240番のペーパーを掛け、クリアを吹いて終わりだ。  これで充分綺麗じゃないか。 S&Wのグリップなんかゴリゴリ削り跡が残っているじゃないか、それに比べたら最高だと自分を励ます。 

 コルトパイソンのグリップを作ろう


 今はもうパイソングリップを作らなくて良い事が何よりの幸せだ・・・・



Posted by ガンスミス at 09:38│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちは! お久しぶりです〜♪
ご指摘の通り、この形状の実銃パイソンのサードモデルグリップは仕上げが綺麗な前期と、何じゃコリャ!っていう後期とで全然違うんですよね〜
しかし流石ガンスミスさん! 苦労された甲斐あって綺麗な前期タイプより更に美しい仕上がり!!
眼福頂戴しました〜♪
Posted by あじゃあじゃ at 2013年03月23日 15:53
あじゃさん、お久しぶりです。 人生山あり谷ありで久々に帰ってきました。 しかし、あじゃさんのカスタムガンのレベルは並みじゃないですね。 どんどん進化していってもう「すんげえ!」としか出て来ません。  ワシは銃本体のカスタムには自信がありません。 雑だしね。 だから細々~とグリップを作って行きます。 あじゃさんのカスタム参考にさせて頂きます。 (高度過ぎて参考にもならないんだけど^^)
Posted by ガンスミス at 2013年03月23日 21:47
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